【2026年7月義務化】CPSC(米国消費者製品安全委員会)とは? eFiling(電子申告)の対応手順と注意点をわかりやすく解説!

アメリカへ製品を輸出する際、必ず把握しておかなければならないのがCPSC(米国消費者製品安全委員会)による安全規制です。2026年7月8日より、CPSCの規制対象製品を米国へ輸入する場合、輸入者は米国税関(CBP)の電子通関システム(ACE)を通じて、輸入前に適合証明書データを電子申告(eFiling)することが義務化されました。
証明書データ(eFiling)の準備不足や不備があると、米国税関で貨物が差し止めとなり、通関遅延や滅却・積み戻しといった重大なリスクにつながる可能性があります。
本記事では、CPSCの基本概要からCBP(米国税関)との違い、規制対象製品の確認方法、具体的な対応ステップ、2種類の申告方法(FULL PGA / REFERENCE PGA)、事前準備を怠った場合のリスクまでを徹底解説します。
目次[非表示]
- 1.米国消費者製品安全委員会(CPSC)とは?
- 2.CPSCとCBP(米国税関)の関係と役割の違い
- 2.1.1. 両機関の役割の比較
- 2.2.2. 差止め発生時の注意点
- 3.CPSC規制の対象となる主な製品と確認方法(CPSC Regulatory Robot)
- 4.CPSC規制対応の基本プロセス|主要な4つのステップ
- 4.1.【Step 1】適用される連邦安全規則を確認する
- 4.2.【Step 2】検査機関で検査(テスト)を受ける
- 4.3.【Step 3】製品に応じた適合証明書を作成・取得する
- 4.4.【Step 4】貨物発送前・輸入時にCBP(米国税関)へ証明書データを電子申告(eFiling)する
- 5.適合証明書データ(eFiling)をCBP(米国税関)へ申告する2つの方法
- 6.eFiling申告を行わない・不備がある場合のリスク
- 7.まとめ
- 8.アメリカへの発送は『OCS』がおすすめ!
米国消費者製品安全委員会(CPSC)とは?
1. CPSCの概要
CPSC(U.S. Consumer Product Safety Commission:米国消費者製品安全委員会)とは、米国市場で販売・流通する日常的な消費者製品(玩具、ベビー用品、家具、衣料品、家電製品など)の安全性を規制・監視する米国連邦政府の独立機関です。
消費者を製品による負傷や死亡事故のリスクから保護することを目的としています。
2. 2026年7月8日からの重要変更:「eFiling(電子申告)」義務化
これまでもCPSC対象製品には安全基準への適合や証明書の保持が求められていましたが、制度の厳格化に伴い2026年7月8日より「eFiling(電子申告)」が義務化されました。
< 変更点 >
CPSC規制対象製品を米国へ輸入する際、輸入者(または指定された代理人)は、米国税関・国境警備局(CBP)の電子通関システム「ACE(Automated Commercial Environment)」を介して、米国への輸入(通関)前に適合証明書データを電子的に提出(eFiling)しなければなりません。
< 影響を受ける事業者 >
日本から米国へ自社製品や商材を輸出するメーカー、商社、EC事業者、および米国の現地輸入者(Importer of Record)。
💡ここがポイント!
通関時に紙の証明書を提示するだけでは不十分となり、発送前に事前データ連携(eFiling)を済ませておくことが求められます。
CPSCとCBP(米国税関)の関係と役割の違い
米国へ貨物を輸出し通関させる際、「CBP(米国税関)」と「CPSC(製品安全委員会)」の両機関が関与します。二者の連携体制と役割の違いを把握しておくことが、トラブル防止の第一歩です。
1. 両機関の役割の比較
CPSC | CBP | |
主な役割 | 消費者製品の安全基準策定、輸入監視、リコール管理、規制執行 | 米国の輸入通関審査、関税徴収、他連邦機関との通関連携 |
CPSC対応での位置づけ | 製品が安全基準を満たしているか、証明書や試験結果に不備がないかの審査主体 | 提出されたeFilingデータや輸入申告の受理、貨物の輸入許可判断 |
2. 差止め発生時の注意点
輸入貨物に安全基準違反の疑いや、適合証明書の不備、ラベル記載漏れ、リコール対象品の疑いがある場合、CPSCまたはCBPより「Notice of Sampling and Detention(サンプリングおよび保全留置通知)」が発行されます。
- 直接対話が必要:
通知が発行された場合、輸入者や通関業者はCPSCと直接やり取りを行い、必要な検査レポートや証明書を提出する必要があります。 - CBPだけで解除できない:
米国税関(CBP)側の書類や関税に問題がなくても、CPSC側の差止めが解消されない限り、貨物はリリースされません。そのため、出荷前に適合証明書(GCC/CPC)、試験成績書(テストレポート)、製品仕様書、輸入者情報などの必要情報を正確に整理しておくことが重要です。
CPSC規制の対象となる主な製品と確認方法(CPSC Regulatory Robot)
1. CPSCが規制対象とする主な製品
CPSCは、約15,000種類におよぶ幅広い消費者製品を規制しています。特に乳幼児・子供向け製品には厳格な基準が設けられています。
- 玩具 / ゲーム / 子供向け製品
- 衣料品 / アパレル / 繊維製品
- 家具 / ベビーベッド / マットレス
- 家電製品 / 電子機器
- 自転車 / ヘルメット / 遊具
- ライター / マッチ / 花火
- 電動工具 / 園芸用品
- その他一般家庭用品
2. 規制対象か調べる方法:CPSC Regulatory Robotの活用
自社製品がCPSCの規制対象かどうか、またどの安全基準が適用されるかを判定するには、CPSC公式の簡易診断ツール「CPSC Regulatory Robot」を活用するのが最もスムーズです。
- 準備: 対象製品のHSコード(統計品目番号)および製品の素材・用途・対象年齢の情報を手元に用意します。
- ツールへアクセス: CPSC Regulatory Robotにアクセスします。
- 質問に回答: 製品のカテゴリや仕様に関する設問に回答していくことで、適用される連邦安全規則(16 CFR Part xxx等)や必要な証明書の種類が自動で抽出されます。
CPSC規制対応の基本プロセス|主要な4つのステップ
CPSC規制対象製品を米国へ輸出・輸入する際は、以下の4つの手順に従って準備を進めます。
【Step 1】適用される連邦安全規則の特定
▼
【Step 2】認定検査機関での安全試験実施
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【Step 3】適合証明書(GCC / CPC)の発行
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【Step 4】米国税関(CBP)へのeFilingデータ提出
※実際の実務や詳細な対応フローはより細かな手順(全7ステップ)に分かれますが、本記事では全体の概要を把握しやすくするため、主要な4つのステップにまとめて解説します。
【Step 1】適用される連邦安全規則を確認する
Regulatory Robot等を使い、製品に適用される連邦安全規則を正確に特定します。
【Step 2】検査機関で検査(テスト)を受ける
CPSCが認定する第三者検査機関(CPSC-accepted testing lab)などで製品の試験を実施し、合格のテストレポート(試験成績書)を取得します。
※子供向け製品はCPSC認定機関での第三者試験が必須です。
【Step 3】製品に応じた適合証明書を作成・取得する
試験結果に基づき、製品種別に応じた適合証明書を作成・発行します。
・GCC(General Certificate of Conformity:一般製品適合証明書):
一般消費者製品向け。
・CPC(Children’s Product Certificate:子供向け製品証明書):
12歳以下の子供向け製品。
【Step 4】貨物発送前・輸入時にCBP(米国税関)へ証明書データを電子申告(eFiling)する
取得した証明書データをもとに、ACEシステムを通じてCBPへ事前申告を行います。データ申告の最終的な責任は米国輸入者(Importer)にあります。
※詳細なチェックリストや7ステップの対応手順は、下記の弊社資料(お役立ち資料)にて詳しく解説しております。

CPSC(米国消費者製品安全委員会)
対応ガイド電子申告対応ガイド
玩具や子供用品等に必要な適合性証明書(CPC/GCC)の作成ルールや第三者検査の手順、通関ストップを防ぐ注意点を解説しています。ぜひお役立てください。
適合証明書データ(eFiling)をCBP(米国税関)へ申告する2つの方法
2026年7月からのeFiling義務化において、証明書データをCBPのACEシステムへ申告する方法には「FULL PGA」と「REFERENCE PGA」の2通りが存在します。
1. 2つの申告方法(FULL PGA と REFERENCE PGA)の比較
FULL PGA(完全電子申告) | REFERENCE PGA(参照申告) | |
概要 | 出荷ごとに、証明書データの全項目(7項目)を毎回米国税関(CBP)のACEシステムへ提出する | 事前に一度だけ、証明書データをCPSC Product Registryに登録し、以降は出荷時に3つのID(Certifier ID・Product ID・Version ID)だけを参照入力して申告する |
事前登録 | 不要 | 必要(CPSC Product Registryへの事前登録 |
適用されるケース | 対象製品を単発・不定期で輸入する場合 | 同一製品を継続的・繰り返し輸入し、通関処理を効率化したい場合 |
2. FULL PGA(完全電子申告)で提出が必要な7つの必須項目
事前登録を行わないFULL PGA方式で申告する場合、工場や検査機関のテストレポートをもとに以下の7項目を提出する必要があります。
- 製品識別情報: 証明書がどの製品を指すか特定できる情報(製品名・モデル番号・SKUなど)
- 適用される安全規則の引用: 該当する連邦規則番号(例:16 CFR Part 1303、ASTM F963など)
- 証明事業者の情報: 社名、所在地、電話番号(製造業者または輸入者)
- 試験記録保管責任者の連絡先: 担当者氏名、メールアドレス、所在地、電話番号
- 製造年月および製造地: 製造された時期と工場等の所在地
- 適合試験の実施年月および実施場所: 検査が行われた時期と場所
- 利用した第三者検査機関の情報: 検査機関の名称、所在地、電話番号
eFiling申告を行わない・不備がある場合のリスク
CPSCの電子申告(eFiling)を正しく行わなかった場合、米国通関において以下のような重大なペナルティやリスクが発生します。
リスク①:通関の遅延と追加検査要求
CPSCは「電子データの未登録・未申告だけを理由として直ちに輸入拒否(即時返送)を要請するわけではない」としていますが、データ不備や未提出がある貨物に対しては追加調査や根拠資料の提出要求を実施します。
これにより、税関で貨物が何日も保留となり、大幅な通関遅延や保管料・ペナルティ費用の発生につながる可能性があります。
リスク②:貨物の輸入拒否・滅却・積み戻し処分
検査や資料確認の結果、製品自体がCPSCの定める安全基準を満たしていないと判断された場合、米国への輸入許可は下りません。
最悪の場合、貨物の強制滅却(破棄)や原産国への積み戻し(強制返送)といった非常に大きな損害が発生する可能性があります。
まとめ
2026年7月8日よりスタートしたCPSC適合証明書データの電子申告(eFiling)は、アメリカ向け輸出を行う全ての事業者様にとって避けて通れない重要課題です。
トラブルなくスムーズな米国輸送を実現するためには、適切な安全試験の実施と証明書データの整理、そして信頼できる物流パートナーの選定が鍵となります。
アメリカへの発送は『OCS』がおすすめ!

2026年7月からのCPSC eFiling義務化をはじめ、アメリカ向けの国際輸送では最新の通関規制や複雑な書類準備への迅速な対応が不可欠です。「自社製品がCPSC対象になるか不安」「アメリカ向けの通関トラブルを回避したい」「スピーディーに現地へ届けたい」とお悩みの事業者様は、ぜひANAグループの国際宅配便『OCS』にお任せください!
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