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AEO制度について

グローバルなサプライチェーンが複雑化する中、AEO制度は国際物流に携わる企業にとって重要な認証制度となっています。この記事では、AEO制度の概要やメリットをご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.AEO制度とは​​​​​​​
  2. 2.日本のAEO制度の種類
  3. 3.AEO認定のメリット
  4. 4.相互承認(MRA)について
  5. 5.AEO認定取得の要件
  6. 6.まとめ​​​​​​​​​​​​​​
  7. 7.海外輸送は『OCS』がおすすめ!


AEO制度とは​​​​​​​

AEO(Authorized Economic Operator:認定事業者)制度は、国際物流におけるセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された貿易関連事業者を税関が認定し、貨物の安全管理に責任を負わせるとともに、通関手続きの緩和・簡素化などの便益を与える制度です。2001年の米国同時多発テロ以降、国際的なセキュリティ強化の一環として世界各国で導入されました。


💡 AEO制度の目的

✔セキュリティの確保 - 国際物流の安全性を高める

✔円滑な物流の実現 - 認定事業者は税関での手続き簡素化などの優遇措置が受けられる

✔国際競争力の向上 - 企業のコンプライアンス体制強化とブランド価値向上



日本のAEO制度の種類

日本のAEO制度では、国際物流に関わる事業者の業態別に、以下の6つの認定制度区分があります。


  1. 特定輸出者制度(輸出者)
    輸出貨物のセキュリティ管理とコンプライアンスの体制が整備された輸出者に対する認定
  2. 特定輸入者制度(輸入者)
    輸入貨物のセキュリティ管理とコンプライアンスの体制が整備された輸入者に対する認定
  3. 特定保税承認者制度(倉庫業者)
    外国貨物を扱う保税蔵置場等の経営者に対する認定
  4. 認定通関業者制度(通関業者)
    通関業務を行う事業者に対する認定
  5. 特定保税運送者制度(運送者)
    国際運送を行う船会社・航空会社、または保税運送を行う運送事業者に対する認定
  6. 認定製造者制度(製造者)                             輸出する貨物を製造する業者に対する認定

 


AEO認定のメリット

AEO認定を受けることで、以下のようなメリットがあります。


輸出者のメリット
・輸出申告の特例 - 自社施設などでの輸出申告・輸出許可(保税地域搬入前の輸出許可)
・手続きの簡素化 - 書類審査や検査の軽減
・優先的な通関処理 - 検査が必要な場合も優先的に実施


輸入者のメリット
・納税申告の特例 - 納税申告前に貨物を引き取り、後日まとめての納税申告が可能
・担保提供の免除 - 輸入の際の関税等の納付のための担保の提供が不要
・手続きの簡素化- 書類審査や検査の軽減


通関業者のメリット
・輸出申告の特例 - 自社施設などでの輸出申告・輸出許可(保税地域搬入前の輸出許可)
・納税申告の特例 - 納税申告前に貨物を引き取り、後日まとめての納税申告が可能
・手続きの簡素化- 書類審査や検査の軽減


その他の事業者 共通のメリット
・コンプライアンス体制の向上
・国際的な信用の獲得​​​​​​​



相互承認(MRA)について

AEO制度には、各国/地域間で相互承認(MRA: Mutual Recognition Arrangement)することで、相手国/地域でも税関による書類審査・検査の負担軽減や優先的な通関処理などのメリットを享受できる仕組みがあります。日本は2024年12月時点で、以下の国/地域とMRAが成立しています。


・ニュージーランド(2008年)
・米国(2009年)
・EU(2010年)
・カナダ(2010年)
・韓国(2011年)
・シンガポール(2011年)
・マレーシア(2014年)
・香港(2016年)
・中国(2018年)
・台湾(2018年)
・オーストラリア(2019年)
・イギリス(2020年)
・タイ(2022年)
・インド(2024年)



AEO認定取得の要件

AEO認定を取得している企業は、以下の要件(一例)を満たしています。


  1. 法令遵守体制
    ・過去3年間の法令違反がないこと
    ・法令遵守に関する社内規則の整備
    ・自己管理体制の構築
  2. 財務健全性
    ・十分な支払い能力があること
    ・健全な財務状況の維持
  3. セキュリティ管理体制
    ・貨物セキュリティ管理(不正開梱・積み替え防止など)
    ・施設セキュリティ管理(不正侵入防止など)
    ・取引先管理(取引先の信頼性確認)
    ・人的セキュリティ管理(社員教育・関係者が不正に加担しない環境づくりなど)
    ・情報セキュリティ管理

 


まとめ​​​​​​​​​​​​​​

AEO制度は、国際物流に携わる企業にとって、セキュリティ強化と通関手続きの効率化を両立させる重要な認証制度です。企業が認定を取得するには一定の準備と投資が必要ですが、グローバルなサプライチェーンの中で競争力を高め、リスクを低減するための有効な手段となります。



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