
環境経営推進に向けたSAFの導入について
世界で環境問題への意識が高まる中、多くの企業が環境に配慮した経営への転換を目指しています。航空分野においては、SAF(持続可能な航空燃料)が脱炭素化の鍵となると言われており、これに纏わるアクションに積極的に参画することで、環境戦略において競合他社より一歩リードすることができます。この記事では、環境経営を推進しようとしている企業さまに向けて、SAFの基礎知識から導入メリット・導入方法の一例をご紹介します。
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SAFとは
SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)は、石油由来のジェット燃料に代わる、環境負荷の少ない代替燃料のことです。食用油の廃油・サトウキビなどのバイオマス・都市ごみなど、さまざまな原料から製造され、従来のジェット燃料と比較して、ライフサイクル全体でのCO2排出量を約80%削減できると言われています。
日本国内のSAF動向
日本政府は「航空脱炭素化推進基本方針」を策定し、2030年までに日本の航空会社のジェット燃料の10%をSAFに置き換える目標を掲げています。そして、SAF製造への補助金制度も実施しています。民間では、大手日系企業によって「ACT FOR SKY」と呼ばれる有志団体が結成され、国産のSAFを製造し、商用化を目指すプロジェクトが始まっています。また、各航空会社でも、独自のSAFプログラムを提供しており、例えば、ANAでは「SAF Flight Initiative」で企業のSAF活用をサポートしています。
SAF導入のビジネスメリット
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自社の環境目標の達成
多くの国や企業がカーボンニュートラルの目標を掲げる中、物流におけるCO2排出量削減は大きな課題です。SAFの活用により、航空輸送に伴う排出量を効果的に削減できます。 -
ESG評価の向上
SAFの積極的な導入は、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)評価向上につながります。投資家や消費者からの評価が高まり、企業価値の向上に貢献します。 -
先進的な企業イメージの構築
環境に配慮した取り組みとしてSAFを導入することで、環境意識の高い先進企業としてのブランドイメージを構築できます。 -
コンプライアンスリスクの低減
環境規制の更なる強化に向けて、先駆けて対応することで、将来のコンプライアンスリスクを低減できます。
SAF導入の流れ
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SAFクレジットの購入
企業がSAFを導入するうえで、最も簡単な方法は、SAFクレジットの購入です。これにより、仮に自社の貨物がSAFの給油がされていない航空機で輸送された場合でも、SAFの環境価値を得ることができます。 -
他社とのパートナーシップの構築
生産量がまだ少なく高価なSAFの活用は、自社だけでは費用面のハードルが高いため、同業他社との共同購入や、航空会社・SAF製造企業とのパートナーシップの構築で、より効果的なSAFのアクションへの参画が可能になります。 -
効果測定と情報開示
SAF導入による環境効果を定量的に測定し、統合報告書やサステナビリティレポートなどで積極的に開示しましょう。
まとめ
SAFは、環境に配慮した経営を推進する企業にとって、航空輸送に伴う環境負荷削減に貢献できる有効な手段です。現状ではコストや供給量に課題があるものの、技術革新や政策支援により、今後さらに普及が進むと予想されます。企業としては、自社の環境目標や事業特性に合わせて、SAFクレジット購入などの段階的な導入を検討するのがお勧めです。環境経営の一環としてSAFを積極的に活用することで、企業価値の向上と持続可能な社会の実現に貢献できます。
『OCS』を利用すれば、環境に配慮しながら、航空貨物の輸送が可能!
『OCS』は2022年12月、全日本空輸株式会社(ANA)「SAF Flight Initiative」において、CO2排出量削減に関する契約を締結しました。「SAF Flight Initiative」は、SAFの活用により、産業バリューチェーンにおけるCO2排出量削減を目的としたGHGプロトコルに基づくプログラムです。本プログラムへの参画を通じてOCSは、ANA便における間接的なCO2排出量削減に取り組み、より一層環境に配慮した国際物流企業へ成長することを目指しています。OCSをご利用いただいているお客様にも本プログラムにご参加いただくことが可能です。詳細につきましては、お気軽にお問い合わせください。
▶SAF Flight Initiativeに関するお問い合わせ (https://www.ocs.co.jp/form/saf) SAF Flight Initiativeに関するお問い合わせ先についてご案内します。
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